人外マンション00号室
世界観
人間の目を盗んで暮らすゾンビと幽霊たちのお話です。
とある寂れた教会の裏にある墓地にてある日突然死人たちは目を覚まします。
行くあてもなく、吸い寄せられるように教会へ行くと、中は見た目からは想像もつかないようなほどに広いところでした。
マンションのように部屋が作られ、そこには自分と同じ境遇の死人たちが生活していたのでした。
共通点はただひとつ、知らない誰かに殺されたことだけでした。
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~吸血鬼~
現代ではもう血が途絶えたと言われている種族。吸血鬼内でさらに血統ごとにわかれています。人間の血液を主な栄養として過ごしますが、別に飲まなくても死にません。
日光の下では灰になってしまいますが、個人差があり、火傷程度で済むような者もいます。一度に一定以上の血を飲むと人間を吸血鬼に変えることができますが、あまり許容されてはいません。人間の血を飲み干すことは禁忌とまではいきませんが、ばれると罰則がくだる一族もありました。
(吸血鬼一族ではヴァレンティン家が一番大きかった。百合園家は人間と交わることも多かったため、吸血鬼といってもかなり血は薄い。血統的にはヴァレンティン一族の末裔にあたる。)
~魔族~
魔力が高く、魔法を扱える者が多い種族。体の一部が人間とは少し違っている者が多いようです。全員が魔法を扱えるわけではなく、魔力が低かったり、練習しない者に使うことはできません。
魔族内でさらにいろいろな血統ごとにわかれていて、血統ごとに魔法への姿勢がかなり違っています。基本的に夜行性ですが、日光がだめなわけではありません。
~鬼~
山奥に古来より生息する人食いの一族。人食いと言っても、人間を襲えば自分たちの身が危ないこともわかっているので、ほとんどの者が野生の動物で飢えを凌いでいます。中には人間のみを襲う凶暴な鬼もいました。食生活として野菜を食べることはほぼありませんが、食べることはできます。
~人魚~
海の奥底に住む、上半身は人間で下半身は魚の種族。『人魚の肉を食べれば不老不死になれる』という言い伝えが昔からあり、そのせいで漁師に釣り上げられてしまうことが多くあります。そのため、あまり水面の近くへ行かない、というのが暗黙のルールとなっています。
声が綺麗な者が多く、歌うことを得意としています。水を出てしゃべると、人間とは違う言語に聞こえてしまうため会話することはできません。水中で話している言葉は同じ言語として聞くことができます。
また、人間にとって人魚が陸でしゃべる言語がとても魅力的に聞こえてしまい、人魚の歌声を聞いた船はそちらだけに注意を払ってしまい、沈没することがよくありました。
~獣人~
山や森の中で人目を避けて生活する種族。山奥などに行くと他の動物に食べられてしまうこともあり、街に近いと人に見つかる可能性が高く、生活しづらい種族です。
大抵の者が人間の姿に耳と尾を生やした姿で生活しています。
中には魔力の高い者もいて、魔法で耳と尾を隠して人間の中で過ごすこともありました。魔力が強くない限り、月光を浴びると動物の姿に変身してしまいます。
ちょっぴりネタバレ
~ゾンビ~
愛の目的のために誰かに殺されてしまった人が生き返った姿。愛の形はどんなものか問いません。
普通の人間と同じで触れ、怪我もしますが血液は流れません。痛覚も個人差がありますが、ほぼないに等しいです。
日光の下で活動することもできますが、長時間いると多少なりとも臭いがしてしまいます。肌の色などは個体差があります。
~幽霊~
誰かの恨みのために殺されてしまった人が生き返った姿。
普段は触ることもできますが、姿を消そうと思えば消すことができます。壁もすり抜けられます。日光に当たると少し透けているのがわかってしまいます。
怪我はしようと思えばできますが、無意識に怪我をしないように体がその物体をすり抜けるようにしてしまうので怪我することはほぼありません。
また、生きている人間に取り憑くことができます。しかし一定の時間以上とりついているとその人間が死んでしまいます。