夜明けの時は喪われ、 世界観 とにかく長いです。 いわゆる北欧神話の成り立ちの流れを自分なりの解釈で書いています。 Long Story 何もない空間が幾百年も、幾千年も、幾万年も続きました。そこにあるとき、炎と氷という存在が唐突に生まれます。それぞれに広がったふたつは、ムスペルヘイムとニヴルヘイムという国へと変化していきます。徐々に広がったそれらがギンヌンガガップという深い裂け目の際で、初めて触れ合ったとき、巨人ユミルと雌牛アウズンブラが生まれます。生命の誕生はここからでした。ユミルからはたくさんの巨人が生まれました。 やがて、ボルとベストラという夫婦から、オーディン、ヴィリ、ヴェーという3人の男神が誕生します。3人は巨人ユミルを殺し、ギンヌンガガップへとその死体を放り込みます。そのユミルの死体から、現在の世界ができあがりました。ユミルから流れ出た血液でほとんど全ての巨人族は死に絶えます。しかし、ひと組の夫婦だけは生き残り、ヨートゥンヘイムと呼ばれる巨人族の国へと住まわされます。そして再びそこから巨人族は増えました。続けてオーディンたち3人は人間を作り、ミッドガルドと呼ばれる国へ住まわせます。ふたりの男女は夫婦となり、人間の数もどんどんと増えていきました。ユミルの死体に群がる虫たちにも人間のような姿を与え、それらは小人と呼ばれるようになり、ニダヴェリールへ住むこととなりました。 そして、彼ら3人はすべてを作り終えたあと、人間たちが争わないよう見張るため、ミッドガルドの上にアースガルドという自分たちの国を作り上げました。アースガルドは3人の力で栄え、長男であるオーディンは最高神としてアースガルドへと君臨しました。 オーディンが君臨したのも束の間、アースガルドの中からオーディンに反対する者もちらほらと現れ始めます。それらの神は勝手にアースガルドの端を自分たちの国とし、ヴァナヘイムと呼びました。オーディンはそれを許容し、何も言わずにただ害を及ぼさなければいいと思っていました。ヴァナヘイムで栄え始めた彼らはヴァン神族と名乗り、オーディンたちアースガルドに住む者をアース神族と呼ぶようになりました。ヴァン神族は独自に栄え、王が交代するうちに、自分たちが元はアースガルドに住んでいた者だということを知らないようになっていました。 このようにして世界はできあがりました。全てを見ているのはオーディンだけでした。オーディンは平和がずっと続くと思いました。大切な仲間のために続けたいと思いました。 時が経ち、ロキという存在に出会い、その関係がこじれるまで、オーディンはずっと幸せでした。 ---------- アースガルド アース神族たちが住まう国。主要な人物たちは全員ここに住んでいます。普通の人間の国と特に変わりはありませんが、永遠を約束する黄金の林檎はアースガルドでしか育つことはありません。ロキが造った虹の橋ビフレストはミッドガルドへと続いています。貧富の差はあまりなく、全体的に質素な暮らしをしているようです。装飾品についてはどこよりも質の高いものが手に入りますが、食物に関しては普通のランクのものしか育たず、ミッドガルドやヴァナヘイムまで買いに行くこともあります。 ヨートゥンヘイム 巨人族たちが住んでいる国。ミッドガルドの向こう側にあり、かなり隔たれた環境にあります。しばしば暴れた巨人が抜け出しては、アースガルドまで攻め込んで来ることがありますが、最近は攻め込まれる前にトールがヨートゥンヘイムで巨人狩りをしています。霜の巨人族と呼ばれており、横暴で野心家、神族を敵対視している者が多いようです。人間たちのことは取るに足らないものと見なし、ちょっかいをかけることはあまりありません。富裕層と貧困層の差が激しい傾向にあります。 ミッドガルド 人間たちが住んでいる国です。巨人族の襲来には怯えていますが、現在はアース神族たちに守られ、幸せに暮らしています。おいしい食べ物が多く存在し、神々にも愛好されています。特に争いもなくのんびりと過ごしていますが、時としてオーディンの気まぐれによる戦争などが起こることもあります。 ニヴルヘイム 死んだ魂が行き着く国です。オーディンの命令を受けたロキの娘ヘルが統治者として君臨しています。戦死以外の魂全てがここにたどり着きますが、あまりにも汚れて邪悪な魂はニヴルヘイムへ入る資格さえないとされ、途中の冷たい道で魂の命が尽きてしまいます。番犬ガルムがニヴルヘイムの入口を守り、入り込もうとする生者を拒み、逃げ出そうとする魂を噛み殺します。 ヴァナヘイム ヴァン神族たちが住んでいる国です。アースガルドの端よりどんどんと領土を広め、今ではアースガルドとほぼ変わらない大きさとなっています。賢いものたちが多く、魔法が栄えている国で、ヴァン神族のほとんどが魔法を使いこなして生活しています。 アルフヘイム 美しい妖精たちの住む国。フレイが所持する国ですが、あまり見回りに行ったりするわけではなく、ふらりと遊びに行く程度のようです。エルフたちは皆、自分たちの王であるフレイを愛し、敬っています。植物を育てることに関してはどの種族よりも上手く、アルフヘイムには常に色とりどりの花が咲き乱れています。 ニダヴェリール 小人たちドヴェルグが住まう国です。小人たちは日の光を浴びると石化してしまうため、国全体が石造りの建物のようになって日光を防いでいます。その中でそれぞれが得意分野の装飾品を作っています。腕はとても確かなもので、アース神族の武器の多くもドヴェルグが作ったものです。中にはオーディンによってスカウトされ、アースガルドで働いている者もいますが、多くの小人はアース神族に友好的ではありません。決して嫌っているわけではありませんが、協力する姿勢にはないようです。 スヴァルトアールヴヘイム ブラックエルフたちが住んでいる国です。容姿自体はエルフに似てとても美しいのですが、肌が黒っぽく、好色な性格をしています。また、小人たちのように手先が器用で、細かく小さな装飾品はブラックエルフのものの方が高く売れることもあります。普段は自分たちだけでひっそりと暮らしています。 ムスペルヘイム 原初から存在した炎の国です。ここに住むことができる者はこの場所で生まれた者のみです。スルトという巨人が入口を守っているため、何人たりともこの中に入ることはできません。ヨートゥンヘイムに住む霜の巨人と並んで、炎の巨人族と呼ばれています。閉ざされた空間に自分たちのみで住んでいるため、あまり激しい気性の持ち主はおらず、仲間で協力し合って生活しています。 オーディン ロキ バルドル トール フレイ ヘイムダル テュール 男神 女神 BACK Menu Top Character 北欧神話 天使悪魔 ソロモン72柱 死人創作 学生創作 Illust Poem